さて、妊娠20週にして、本格的に妊娠糖尿病とお付き合いが始まったわけですが。
(ちなみに、この週数で診断付くのは早い方らしい!)
正直、治療を受けてみるまで、糖尿かよorz ってのが第一印象だったし、目標値の厳しさなんかも実感がわきませんでした。
その後、病院でいろいろ見聞きしたり、治療を体験したことで、最近自分なりの実感と理解が出来上がってきました。
これが日常と化す前にまとめてみます。
ちなみにこの記事は、気にしてくれてる知り合いの方々を想定してます。
あくまで私の理解で書いてるだけなので、よろしくおねがいします。
普通の糖尿とは全然違う
最初は、普通の糖尿病(2型=生活習慣病と言われる方)を連想して、まさかと思いました。
私は安定して痩せ型だし、大食らいでもないし、むしろつわりで食べれてなかったし体重減ってたのに! みたいな。
しかしながら妊娠糖尿病、普通の糖尿病とは、かなり違っていました。
原因は主に胎盤
妊娠糖尿病は、主に胎盤の働きで起きるそうです。
通常、食事をすると、消化された糖分が血液中に吸収されて、血糖値が上がります。
で、それを察知すると、体内ではインスリンというホルモンが出てきます。
このホルモンが筋肉や肝臓なんかに働きかけて、血液中の糖分を取り込ませることで、血糖値は上がりすぎずに戻ります。
という仕組みなんですが、
妊娠して胎盤ができると、そこからインスリンを邪魔するホルモンが出るそうです。
胎児へ糖分が回ってくるように、母体の血糖値をちょっと上げようとする働きです。これはどの妊婦さんでも起きるそうです。(胎児のエネルギー源はブドウ糖、なんだそうで)
そして、この加減がちょっとうまく行かない時に、母体の血糖値が上がりすぎて、妊娠糖尿病と認定されるわけです。
(ちなみに妊娠糖尿病になるのは、全妊婦さんの3%~5%くらいだそうです)
発症しやすい要因
一応、妊娠糖尿病を発症しやすい要因は、下記のように幾つかあるそうです。(病院でもらったパンフレットより)
これらは普通の糖尿病とも似てますね。
- 家族に糖尿病の人がいる(特に両親・祖父母)
- 太っている
- 高齢出産である(35歳以上)
- 大きな赤ちゃんを産んだことがある
- 流産・早産・死産歴がある
- 尿糖陽性
期間限定である
そんなわけで胎盤が主な原因なので、出産して胎盤が外に出れば、血糖値が高い状態はケロッと治るらしいです。
ただし、糖分の扱いがちょっと下手な体ってことで、妊娠糖尿病だと、将来本物の糖尿病を発症するリスクは高いそうです。
(だから産後3か月とかで一度検査して、その後も年1回くらい追跡するのが良いらしいです)
治療目標が厳しい
胎児のエネルギー源はブドウ糖、とはいえ、あんまり血糖値の高い状態が続くと、それはそれで問題です。
胎児にエネルギーが行きすぎて、大きく育ちすぎて難産のリスクUPとか。
出産して、へその緒からのエネルギー供給がなくなったとき、反動で赤子が低血糖になりやすいとか。
あとは羊水が増えすぎることがある、早産リスクが上がる、など色々ありえるらしいです。
そういう悪影響からなるべく遠ざかるべく、
具体的には、健康な妊婦さん(と言われると、こっちがすごい病気みたいでモヤッとしますが)と同じ程度の血糖値を目標にします。
血糖値の目標(普通の糖尿病と比較)
これがまた・・・(←何が言いたい)
以下のような目標値なんですが、
普通の糖尿病と比べると、少なくとも数字の違いは分かっていただけると思います。
【血糖コントロールの目標値】
妊娠糖尿病 | 普通の糖尿病 (合併症を起こさないための目標) |
|
食前(mg/dL) | 60~90 (100以下を目指す) | 130未満 |
食後2時間(mg/dL) | 100前後 (120以下を目指す) | 180未満 |
HbA1c(%)(参考まで) | 5.4前後 | 7.0未満 |
病院でもらったパンフレット および 糖尿病治療ガイド2018-2019(抜粋)-日本糖尿病学会 より
一日の血糖値を調べるために入院していた時、大部屋なんで他の方の血糖値も聞こえちゃうんですが(内科の病棟でした)、
他の方々は、食後2時間値150くらいで、あら良いですねとか言われてるわけですよ。
こちとら120をちょっと超えた程度で、やっぱ上がるね、インスリン必要かな、とか言われてるというのに。
まあそんな世界でした。
看護師さんや先生の反応で、わずか超えたくらいも許されないのね(少なくとも入院中は)、とか色々察しました。
で、結局インスリン打ち始めましたが、始めてしまえば後は粛々と調整するだけなので、かえって気が楽にはなりました。
長くなってきたので、実際の治療の話は次の記事で書きます。