不妊治療を受けていると、頻繁に測るホルモンが何種類かあります。
すぐこんがらがっちゃうので、まとめたいと思っていたのを、ようやくやりました。
各ホルモンの基準値も引用しましたが、これは参考程度にお考え下さい。(年齢や体調でだいぶ変わります。また、医療機関によって、基準値が多少違う場合があります)
参考:
1:月経のしくみと女性ホルモン|ヨミドクタープラス
2:女性ホルモンの基礎知識・仕組みと種類|鶴川台ウィメンズクリニック
3:女性ホルモン検査でわかること1・性周期と無月経|鶴川台ウィメンズクリニック
4:女性ホルモン検査でわかること3・妊娠から出産|鶴川台ウィメンズクリニック
5:Q13. 妊娠率について教えてください。/生殖補助医療技術 ART(アート)って何?|日本受精着床学会
卵胞ホルモン(エストロゲン/E2)
E2(pg/mL) | 基準値 |
卵胞期 | 19.0~226.0 |
排卵期 | 49.0〜487.0 |
黄体期 | 78.0〜252.0 |
妊娠初期 | 780.0〜16631.0 |
▲参考3,4より
エストロゲンには3種類あって、そのうち月経周期にかかわるのはエストラジオール(E2)。妊娠中はエストリオール(E3)が分泌されます。
よって、妊娠トライ中に測るのはE2です。(なので小見出しにはE2と書きました)
E2の主な作用は、子宮内膜を増殖させることです。(厚くフカフカにする)
E2が分泌される場所は、卵胞(の壁細胞)および黄体からです。(E3は胎盤や肝臓から)
E2の分泌量は、月経終了後、卵胞が大きくなるに従い増えてきます。
排卵する頃にやや下がり、排卵後の卵胞が黄体に変わると、再度増えます。(卵胞ホルモンと言いつつ、卵胞期が終わっても出てます。妊娠中も出まくります)
妊娠成立しなければ分泌は下がり、月経となります。
月経周期とホルモン分泌変化のイメージ(参考3より引用させていただきました)▼
黄体ホルモン(プロゲステロン/P4)
P4(ng/mL) | 基準値 |
卵胞期 | 0.4以下 |
排卵期 | 3.7以下 |
黄体期 | 8.5〜21.9 |
妊娠初期 | 23.9〜141.4 |
▲参考3,4より
プロゲステロン(P4)は、子宮内膜を着床しやすい状態に整えます。
あと、体温を上げます。(高温期)
分泌される場所は、排卵後の卵胞が変化して出来る「黄体」から。(妊娠成立後は胎盤からの分泌に変わります)
こちらも、妊娠成立しないとベースラインまで下がって月経になります。(黄体は縮んで白体に)
FSH(卵胞刺激ホルモン)
FSH(mlU/mL) | 基準値 |
卵胞期 | 3.0〜14.7 |
排卵期 | 3.2〜16.6 |
黄体期 | 1.5〜8.5 |
▲参考3より
FSH(卵胞刺激ホルモン)は、名前の通り卵胞を刺激して、卵胞ホルモン(E2)を出させます。生理中から低温期にかけて、じわじわ分泌が多くなるようです。
LHほどではないけど、排卵時サージもあります。
FSHは、脳の下垂体という場所から分泌されます。(詳しい位置は知らなくて大丈夫!)
FSHの生理中の基礎値は、30代だと1ケタの人が多い・・・と、私のかかってる先生がぽろっと言ってました。(私は10ちょいの事が多く、同年代の中では少し高いらしいです)
40歳近くで20、43歳くらいで40~50くらい、のイメージだとか。参考まで。
LH(黄体形成ホルモン)
LH(mlU/mL) | 基準値 |
卵胞期 | 1.8〜10.2 |
排卵期 | 2.2〜88.3 |
黄体期 | 5.7〜64.3 |
▲参考3より
LH(黄体形成ホルモン)は、排卵を起こすためのホルモンです。
卵胞期(低温期)に分泌されているエストロゲン(E2)が、最大量に達すると、どばっとLHが分泌されます。(LHサージ)
LHのピークから、36時間くらいで排卵が起きると言われます。
排卵検査薬では、このホルモンを見ています。
このLHも、脳の下垂体から分泌されます。
HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
HCG(mIU/mL) | 参考値 |
非妊娠時 | ほぼ0 |
着床判定 | 5以上 |
妊娠判定 | 胎嚢が見えた時 (HCG値によらない) |
▲参考5より
HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は、妊娠判定で測定するホルモンです。
妊娠成立すると、胎盤(の絨毛組織)から分泌されはじめます。
市販の妊娠検査薬も、このホルモンを検出しています。
HCGは、妊娠初期に大分泌されて、段々下がります。(5~6週から猛烈に上昇、8~10週でピーク、15週くらいで落ち着く、とのこと)
最近の私の場合、3週6日の判定日で40くらい、4週4日で440くらい、5週4日で1万オーバー(振り切った)でした。
で、流産後初回の生理が終了した時点で、0.6でした。これは戻りが早い方だそうで、2~3カ月影響が残る人もいるそうです。